越境ECとは?決済の方法などの基礎知識を解説!

 

目次

    はじめに

    近年、インターネットの普及とグローバルなビジネスの発展により、越境EC(Cross-border E-commerce)が注目を集めています。本記事では、越境ECについての基礎知識と、決済の方法について分かりやすく解説します。

    越境ECの定義と特徴

    越境ECとは、国境を超えて行われる電子商取引のことを指します。つまり、ある国で事業を展開している企業が、別の国の顧客に対して製品やサービスを提供することです。越境ECの特徴は、地理的な制約を超えて市場を拡大できることや、消費者が世界中の商品にアクセスできることです。この市場は年々拡大しており、2027年までには4兆8,561億USドルまで成長すると予測されています。現在の越境ECでの主要な販売先は中国とアメリカであり、これらの国を中心に日本の越境EC市場が拡大する可能性が高いです。

    越境ECのメリットとデメリット

    越境ECのメリットとしては、市場の拡大や新たな顧客層の獲得、競争力の向上などがあります。一方、デメリットとしては、国際的な法規制や輸送・物流の課題、文化や言語の違いなどが挙げられます。企業はこれらの要素を考慮しながら、越境ECの展開を計画する必要があります。

    H2 越境ECでの決済の方法

    クレジットカード決済

    クレジットカード決済は、越境ECにおいて最も一般的な決済方法です。顧客が商品を購入する際にクレジットカード情報を入力し、支払いが行われます。国際ブランドのクレジットカード(Visa、MasterCard、American Expressなど)が利用されることが多く、決済手数料や為替レートに注意が必要です。

    PayPalや電子決済サービス

    PayPalやその他の電子決済サービスは、越境ECにおける安全かつ便利な決済手段として利用されています。顧客は自身のアカウント情報を登録し、オンライン上で支払いを行います。これらのサービスは為替レートや手数料が比較的明確であり、国際的な送金も容易です。

    銀行振込や現金払い

    一部の地域では、銀行振込や現金払いが主要な決済方法として利用されています。顧客は注文後、指定された銀行口座に代金を振り込むか、商品の受け取り時に現金を支払います。ただし、手続きに時間がかかる場合や手数料が発生する場合もあります。

    越境ECサイトの課題

    越境ECサイトを構築する際の課題は、物流、言語、関税、決済の4つです。特に決済は利便性や取引の安全性に大きな影響を与えるため、重要な要素となります。

    物流

    海外との物品のやり取りに関連する関税や運搬費などのコストや手続きがあります。これらの課題をクリアするためには、効率的な物流戦略や関税対策を考慮する必要があります。

    言語

    海外ユーザーに向けた情報発信には多言語化が必要です。英語だけでなく、ターゲット市場の言語への翻訳も検討することが重要です。多言語対応に成功している事例として、トゥモローランドやヤギといった企業があります。

    関税

    商品を海外へ発送する際には、商品の種類や重量によって関税がかかる場合があります。関税率によっては、販売金額を見直さなければ利益が減少する可能性もあるため、注意が必要です。越境ECで扱う商品が関税の対象になるかどうかは必ず確認しましょう。

    さらに、国によって関税の事情は異なります。複数の国をターゲットに越境ECを展開する場合は、各国の関税ルールを個別に確認する必要があります。

    決済

    越境ECを行う場合には、現地で一般的な決済手段を調査し、ユーザーに合った決済サービスを提供する必要があります。クレジットカード、第三者支払いサービス(PayPalやStripe)、デビットカード、電子マネー、口座振込、代金引換などが一般的な決済方法です。越境ECでは、ユーザーがはじめて名前を知ったウェブサイトからの購入が多いため、使い慣れていない決済方法だとユーザーに不安を抱かせる可能性があります。ターゲットの国・地域に合わせた決済方法を提供することが重要です。中国本土では、クレジットカードの普及はあまり進んでおらず、第三者支払いサービスのアリペイやWeChat Payが主流です。アメリカでは、クレジットカードが一般的な決済手段です。

    越境ECサイトを構築する上での決済サービスの導入時の検討ポイントは、ターゲット市場の決済習慣や利用率を調査し、利便性や安全性、ユーザーの好みに合わせた決済方法を選択することです。

     最後に

    越境ECは、グローバルなビジネス展開において重要な役割を果たしています。国境を越えた市場拡大や新たな顧客層の獲得が可能であり、クレジットカード決済やPayPalなどの電子決済サービスが利用されています。越境ECを展開する企業は、国際的な法規制や文化の違いなどに留意しながら、顧客ニーズに応えるための戦略を立てる必要があります。

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    伊藤忠商事出身の貿易のエキスパートが設立したデジタル商社STANDAGEの編集部です。貿易を始める・持続させる上で役立つ知識をお伝えします。