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アメリカの経済は世界最大で多様性に富み、サービス業、製造業、農業など多くの分野が活発です。貿易においても主要な役割を果たし、経済政策や金融市場が国内経済に影響を与えます。
また、日本とアメリカの貿易関係は相互依存的で、両国の経済活動と国際的な地位に大きな影響を与えています。貿易摩擦が発生することもありますが、双方の経済は密接に結びついており、協力関係も深まっています。
本記事では、アメリカの最新貿易事情やアメリカの貿易品目、貿易相手国、日本とアメリカの貿易関係について深掘りしていきます。
アメリカ貿易の最新情報(2023年1~3月)
財・サービスの輸出入額
米国商務省が2023年第1四半期(1~3月)の貿易統計を、国際収支ベースで季節調整済みのものとして、6月22日に発表しました。この発表をまとめたジェトロによれば、輸出(財・サービス)は前期比1.6%増の7,709億ドルとなり、輸入は前期比0.01%減の9,719億ドルでした。
これにより、貿易赤字は前期比125億ドル減の2,010億ドルとなりました。財とサービスの内訳において、財の赤字は2,631億ドルで、サービスは621億ドルの黒字でした。
財の貿易を詳しく見ると、輸出は前期比1.7%増の5,266億ドル、一方で輸入は0.3%減の7,897億ドルでした。輸出の増加要因には医薬品、大豆、宝石類が挙げられ、輸入の減少要因には化学品(医薬品を除く)、エネルギー関連製品、金属・非金属製品などがありました。
エネルギー関連製品の減少については、原油価格の下落が影響しており、第1四半期の平均原油価格(WTIスポット)は前期比8.1%減の1バレル当たり76.08ドルで、3期連続で減少していました。なお、原油の輸入量は前期比1.4%増の1億9,148万バレルと増加しています。
輸出入地域
主要国・地域別の財の貿易について、輸出ではEUが前期比6.4%増の959億ドルで最大の増加要因でした。血液・ワクチン、原油、ホルモンなどが増加しました。次いで、メキシコが3.1%増の830億ドルで、自動車用部品、石油および歴青油、トウモロコシが伸びました。
一方、輸入ではアジアNIESが前期比3.0%減の599億ドルで最大の減少要因でした。ディスク、テープ、不揮発性半導体記憶装置などが減少しました。EUも1.0%減の1,485億ドルで輸入を押し下げ、核酸およびその塩、複素環式化合物、医薬品などが減少しました。
対中貿易・対日貿易
対中貿易において、輸出が輸入を上回り、貿易赤字は3億ドル減の699億ドルとなりました。輸出では、原油、石炭、血液・ワクチンなどが増加しました。一方、対日貿易では輸出が増加し、輸入が減少したため、貿易赤字は14億ドル減の171億ドルとなりました。
アメリカの主な貿易品目
これまでアメリカの貿易の最新情報や動向を見てきましたが、全体の貿易品目にはどのようなものがあるのでしょうか。アメリカの貿易品目は、機械類、自動車、医薬品、肉類などが挙げられます。輸出入別の詳細については、以下で見てみましょう。
輸出
アメリカの主要輸出品目についてみると、機械類(36.8%)、自動車(27.5%)、自動車部品(5.5%)、科学光学機器(2.4%)、航空機部品(2.2%)などが挙げられます。
輸入
一方、アメリカの主要輸入品は、機械類(25.8%)、医薬品(7.6%)、肉類(5.5%)、科学光学機器(5.3%)、LPG(3.9%)などが挙げられます。
アメリカの主な貿易相手国
これまでアメリカの主な貿易品目に関して見てきましたが、アメリカの貿易相手国はどのような国があるのでしょうか。主な貿易相手国は、皆様のご想像の通り、カナダや中国、メキシコなどが挙げられます。輸出入別の詳細については、以下で見てみましょう。
輸出
アメリカの主な輸出相手国は、カナダ、メキシコ、中国、日本、イギリス、韓国などが挙げられます。全体のシェアのうち、日本は3.9%を占めており、4番目に大きなアメリカの輸出相手国であることが分かります。
輸入
アメリカの主な輸入相手国は、中国、メキシコ、カナダ、日本、ドイツ、ベトナムなどが挙げられます。輸入相手国の上位4カ国は順位こそ違うものの、輸出相手国と同じ国々となっています。全体のシェアのうち、日本は4.6%を占め、輸出と同じく4番目に大きな輸入相手国です。
日本 – アメリカ間の貿易関係
日本とアメリカの通商関係において、現在どのような状況があるのでしょうか。アメリカは、日本の輸出入総額において15%を占める重要な貿易相手国です。2020年1月1日からは、両国間の物品貿易に関する取り決めとして「日米貿易協定」が発効されています。
日米貿易額
日米貿易に関する貿易額の現状を見てみましょう。ここで示される統計は、2022年のデータに基づいています。
・日本 → アメリカ 約18.2兆円
・アメリカ → 日本 約11.7兆円
主要な貿易品目について
日本がアメリカに輸出する(日→米)主要品目としては、自動車、原動機、自動車部品、建設用・鉱山用機械、半導体等製造装置、科学光学機器などが挙げられます。特に、自動車は全体の24%を占め、約1/4となります。
また、アメリカが日本に輸出する(米→日)主要品目としては、医薬品、穀物類、原動機、液化石油ガス、液化天然ガス、肉類が挙げられます。日→米の主要品目との大きな違いとして、アメリカは食品や燃料といった資源の輸出が盛んに行われています。
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