【貿易担当者必見】知らなきゃヤバい?貿易の基本用語集

 

目次

    貿易において基本的な用語の理解は、円滑な取引や業務遂行に欠かせません。この記事では、輸出・輸入業務において頻繁に使われる貿易用語を簡単にご紹介し、貿易ビジネスで成功するための基本知識を身につけるお手伝いをいたします。

    貿易の基本用語は、貿易に関わる契約や書類作成、銀行や物流業者とのコミュニケーションにおいて重要です。また、実際の貿易において、リスクや費用の分担を明確にすることで、円滑な取引を実現し業務効率を向上させることが可能です。

    本記事を参考に、貿易業務における基本用語をマスターし、効率的かつスムーズな取引を目指しましょう。

    基本的な貿易用語

    近年、急成長を遂げている国際取引の世界では、多くの企業が関わることになります。その為、貿易用語の基本を把握することは非常に重要です。

    貿易には輸出・輸入があり、それぞれの取引に特有の用語や条件が存在します。これらの用語を理解することで、円滑な取引が行えるようになります。

    輸出・輸入業務で頻繁に使われる専門用語 

    ・関税(Tariff):輸入品に課せられる税金で、国内産業の保護や国の収入源として機能

    ・保証:代金支払いや商品の品質に対する信用を確保するための仕組みで、取引の信用性を高めリスク管理するため使用される

    ・通関(Customs Clearance):貨物が国境を越える際に従う手続きで、関税の支払いや必要な文書の提出、商品の検査が含まれる

    インコタームズ

    ・FOB(Free On Board):貨物を指定された港の船に積み込む責任と費用は輸出者が負担し、輸出国の港でリスクが輸入者に移ることを示す

    ・CIF(Cost, Insurance, and Freight):輸出国の港でリスクが輸入者に移るが、貨物の輸送費用や保険料を含めた代金は輸出者が負担することを示す

    ・CFR(Cost and Freight):輸出国の港でリスクが輸入者に移るが、貨物の輸送費用は輸出者が負担することを示す(保険料は含まれていない条件)

    貿易取引のプロセスごとに押さえておきたい用語

    貿易取引においては、プロセスごとに様々な用語が存在します。これらの用語を理解することで、取引をスムーズに進められます。

    商談段階

    ・輸出:国外へ商品を送ることで、ある国から別の国へ商品やサービスを販売する行為

    ・輸入:他国から商品を受け取ることで、外国から商品やサービスを購入し自国に持ち込む行為

    ・インコタームズ:国際商取引における取引条件を明確にして買い手と売り手の責任範囲を示す国際ルールのことで、商品の輸送や保険、関税の負担などに関する一般的な規則が定められている

    貿易書類の作成

    ・運送状:貨物運送に関する契約書

    ・請求書(Invoice):買い手に商品代金を請求するための書類で、商品の詳細や数量、価格、支払い条件が記載されている。輸出入通関や関税計算、輸入許可申請、貿易統計等にも使用される。

    ・証拠書類:取引の証拠を示す書類、関税支払い時に必要

    通関手続き・関税制度

    ・HSコード(Harmonized System Code):商品の分類を表す国際的なコードシステム。これにより世界各国で統一された商品分類が可能となり、関税率の決定や貿易統計の収集に使用される。

    ・関税率(Tariff Rate):輸出入商品に適用される税率。国や商品の種類によって異なり、国際貿易契約や国内政策に基づいて設定される。

    ・税関(Customs):国の機関で、通関手続きを行う場所。貨物の輸出入を監督し、関税の徴収や法令遵守の確認等を行う。

    ・納税証明書:関税の支払いを証明する書類

    ・輸入通関:輸入品が国内に持ち込まれる際に必要な手続き

    代金決済・銀行業務

    ・L/C(信用状):国際貿易取引で用いられる支払い保証の一形態。買い手の銀行が売り手に対して、特定の条件が満たされた場合に支払いを保証する。これにより、売り手は銀行が発行する信用状で契約履行リスク・商品代金支払いリスクを担保し、買い手は商品が条件に合致しているか確認できるまで支払いを保留することができる。

    ・送金:銀行や金融機関を介して資金を移動させる手続き。国際貿易では、買い手が売り手に商品代金を支払うために送金を利用する。これは国際的な取引における資金の流れを促進する。

    ・FX(外国為替取引): 通貨の換算や決済に関する手続き。国際貿易においては、国際基軸通貨(USD/EUR/JPY等)によって貿易決済が行われるのが主流。それにより、自国通貨から国際通貨へ金融機関を通して交換する。為替レートの変動によるリスクを管理するため為替予約という手法も用いられる。

    貿易関連の法律・制度・組織について押さえておきたい用語

    貿易保護策・貿易自由化

    貿易保護策とは、国内産業を守るために輸入品に対して関税や規制を行う政策です。貿易自由化はその逆で、貿易障壁を撤廃し、自由な貿易を促進する政策です。

    ・保護貿易(Protectionism):国内産業の保護を目的とした貿易政策。国内の仕事や企業を保護し、外国製品の市場への影響を制限する。

    ・関税障壁(Tariff Barriers):輸入品に関税を課すことで国内産業を保護する手法。高い関税で外国製品のコストを増加させ、国内製品に対して相対的に価格で競争力を持たせる。

    ・非関税障壁(Non-Tariff Barriers):関税ではない形(規制や検査)で輸入品の流通を制限する手法

    機関・協定

    ・日本貿易振興機構(JETRO):輸出入企業の支援、情報提供、イベント開催、調査・研究などを行う日本の組織。日本企業の海外進出を促進し、国際貿易の拡大を支援する。

    ・IMF(国際通貨基金):各国の通貨・為替政策や経済危機対策の支援を行う国際組織。世界の金融安定をはかり、経済的な協力と相互支援を提供。

    ・世界銀行:開発途上国への金融支援や技術支援、調査・研究を行う国際組織。貧困削減と経済発展を目指し、様々なプロジェクトを通して援助を行う。

    ・WTO(世界貿易機関): 国際貿易のルール作りや紛争解決を行う国際機関。公平かつ自由な国際貿易を促進し、加盟国間の貿易紛争を調整する。

    ・FTA(自由貿易協定): 加盟国間の貿易障壁を撤廃する協定。関税撤廃や輸入規制の緩和を通して、相互の貿易を促進する。

    ・EPA(経済連携協定): 貿易及び投資を促進する協定。関税撤廃のほかにも、サービス貿易、知的財産権、労働移動など幅広く協力を目指す。

    まとめ

    貿易用語の理解は、国際ビジネスにおいて非常に重要です。国際協定・条約や貿易関連の国内・国際機関の用語をマスターすることで、ビジネスの幅が広がり、よりスムーズな取引が可能となります。

    今後は、これらの用語を活用し、国際ビジネスにおける成功を目指しましょう。さらに詳しく学びたい方は、関連書籍やウェブサイトでの情報収集をおすすめいたします。

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