【2024年更新】南アフリカ輸出の基礎知識(輸出品)

 

目次

    南アフリカは、経済的に発展しており、輸出市場が拡大しています。主要輸出品目には、自動車や食品、製品が含まれます。日本企業にとって、南アフリカへの輸出は大変魅力的ですが、その取引を円滑に進めるためには、貿易の基礎知識を把握することが重要です。その一環として、関税制度や規制を理解し、必要な手続きを遵守することが求められます。また、為替の影響や海外進出に関する政策を把握することで、より効果的なビジネス展開が可能となります。専門機関や貿易支援サービスを活用し、効率的な輸出戦略を立てましょう。

    南アフリカの基礎情報

    南アフリカはアフリカ大陸最南端に位置しており、大自然の美しさと発展する経済の両方を持ち合わせた国です。自然保護区や国立公園などが数多く存在し、サファリやフラワーウォッチ、ホェールウォッチ、さらに海洋部ではダイビングなど様々な楽しみ方があります。

    基礎データ

    正式名称 南アフリカ共和国(Republic of South Africa)
    人口 5931万人(2018年、世界銀行)
    面積 122万㎢(世界24位、日本の約3.2倍)
    首都 プレトリア
    経済都市 ヨハネスブルグ、ケープタウン
    言語 英語,アフリカーンス語,バンツー諸語(ズールー語,ソト語等)の11公用語
    民族 黒人(79%),白人(9.6%),カラード(混血)(8.9%),アジア系(2.5%)
    宗教 キリスト教(約80%),ヒンズー教,イスラム教等
    農業 畜産, サトウキビ, 大豆, 柑橘類, 野菜・果物類, ジャガイモ, 小麦, 羊毛, 皮革類
    鉱業 金, プラチナ, 鉄鉱石, 石炭, 銅, クロム, マンガン, ニッケル, ダイヤモンド, バナジウム, チタン
    工業 食品, 製鉄, 化学, 繊維, 自動車
    名目GDP総額 2021年 4,180.2億ドル(世界33位、アフリカ2位)
    1人当たり名目GDP 2021年 6,950ドル(世界89位、アフリカ6位)

    他のアフリカ諸国と比べ経済は発展しているものの、貧富の差は依然根強く、アパルトヘイト諸法廃止から20年以上経過しても、差別やその派生問題は残されたままです。

    南アフリカと日本の貿易状況(主な輸出品)

    南アフリカとの貿易では、非鉄金属輸入が大部分を占め、輸入額は輸出額の4倍です。

    日本の輸出額 23.54億ドル
    輸出品目 輸送機器(52.4%)、一般機械(15.7%)、原料別製品(9.6%)
    日本の輸入額 100.99億ドル
    輸入品目 非鉄金属(78.0%)、鉄鉱石(6.5%)、自動車(2.4%)

    南アフリカでは、日本人が多く活動し、日系企業拠点は268、在留邦人は1,112人です。

    南アフリカ貿易・輸出のトレンド

    南アフリカは近年、貿易・輸出における重要な地位を築いています。同国の輸出市場は主にアジア、ヨーロッパ、アメリカに広がり、製品の多様化や市場拡大が進んでいます。南アフリカ貿易・輸出のトレンドを理解することは、国際ビジネスを行う企業にとって有益です。以下に、その主要なポイントを挙げます。

    主要輸出品目 自動車、鉱産資源(金、プラチナ等)、食品
    主要輸出先 中国、アメリカ、日本、イギリス、ドイツ
    輸出市場拡大 アジア市場(特に中国、インド、シンガポール等)への輸出拡大が顕著
    為替影響 通貨の変動や政策決定が輸出業界に影響を与える

    南アフリカへの商品輸出手続き

    南アフリカでは手続きの簡素化やオンライン化が進む一方、条件次第で複雑さが増すため注意が必要です。

    輸出入許可申請手順

    ・南アフリカ歳入庁(SARS)に登録する。

    ・輸出入許可が必要な製品は、貿易産業競争省(DTIC)のImport and Export Permit(輸入・輸出許可証)や関連各省に事前申請する。

    ・プラグ付き電化製品など南アに輸入・販売する場合、製造・輸入者は南ア国家強制基準監督局(NRCS)から承諾書(Letter of Authority: LOA)を事前取得する。

    ・関税手続き:全てオンラインで手続きをすることができます。(南アフリカ歳入庁:税関申告:Clearance Declaration)

    必要な書類は?

    貿易には多くの書類が必要です。南アフリカとの貿易では以下の書類を用意しましょう。

    船荷証券(BL)もしくは航空運送状(AWB)(通関用、コピー可) 原則「指図式」ですが、特別な場合に限り「記名式」でも可能。
    原産地証明申告書(DA59) 特恵関税、アンチダンピング関税、相殺関税が適用される物品用。署名済みの申告書を添付。EUから輸入時には移動証明書(EUR.1)が必要。
    商業用インボイス(コピー可) 商品名、商標、物品の性質や特徴、輸入税の査定や統計作成に必要な細目を記載。
    パッキングリスト 記載内容は他の書類と一致。無償インボイスは認められず、貨物には正しい価値を記載。

    規制対象品目の輸入では、輸入許可証(Import Permit)の取得が必要。許可がないと処罰の対象。輸入許可証は譲渡不可で、有効期間は交付された暦年内。中古品の輸入ではほとんどが輸入許可証が必要。

    南アフリカ貿易・輸出の基礎まとめ

    著しい経済成長の中でまだまだ差別や貧富の差などの問題が見え隠れする南アフリカですが、日本との取引額も多く、今後も貿易規模は拡大していくと予想できます。当サイトではその他の国についてもご紹介していますので是非ご覧下さい。

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