南アフリカ進出の可能性。日本企業のビジネスチャンスは?

 

目次

    南アフリカ進出の可能性

    近年、急激にアフリカ市場に対する日本企業の関心が高まってきています。
    その中でも、南アフリカ市場には、他のアフリカ諸国と比べ、資源ビジネス・消費市場の拡大・環境や
    エネルギー分野における先端技術の導入・巨額のインフラ投資等を含め、大きなビジネスの可能性があると言えます。

    当記事は、そんなビジネスチャンス溢れる地域を紹介します。

    南アフリカの概要

    アフリカに於いて、南アフリカは群を抜いた経済大国であり、サハラ以南のアフリカ地域諸国のGDPの約4割を占めています。
    国際物流の拠点となるダーバン港を擁し、日本と南アフリカとの貿易額は日本と同地域の貿易額の約5割を占める他、
    直接投資額はリベリアを除いた同地域の約7割を占めています。

    更に天然資源を豊富に有し、特に金・クロム鉱・プラチナ・バナジウム等の生産量・埋蔵量共に世界上位に位置しています。

    民主化以降、約30年が経過しようとしていますが、経済格差・若年層の高い失業率は依然として社会問題となっています。

    言語

    南アフリカには、以下の様な11言語もの公用語が存在します。
    (1)英語 (2)コサ語 (3)ヴェンダ語 (4)スワジ語 (5)アフリカーンス語
    (6)ソト語 (7)北ソト語 (8)南ンデベレ語 (9)ズールー語 (10)ツワナ語 (11)ツォンガ語

    この中でも、特に英語が話されています。

    南アフリカの強み

    南アフリカの強みは大きく分けて2点あると言われています。

    拡大を続ける消費者市場

    現地経済は爆発的に増加する人口とそれに伴う消費量に支えられています。
    国連によれば、2028年に於ける南アフリカの人口は1億2300万人にまで達すると言われており、
    日本の人口を追い抜く可能性があると言われています。

    更に、日本と比べ、生産年齢(15〜64歳)人口が総人口の大半を占めており、将来的にも、労働力が豊富で消費や税収が増え、医療・教育・年金などの社会福祉の負担が極めて軽くなると予想されています。

    内需の強さ

    強い内需に伴い、南アフリカは他の発展途上国と比較すれば、輸出依存度が極めて低い国と言われています。

    輸出依存度が低い事は、海外進出時の最大のリスクである世界的な不景気の被害を最小化するといった、
    海外マーケットの影響を受けにくくなる事を意味します。

    日本企業が南アフリカへ進出する理由

    キャノン・セイコーといった大企業が南アフリカへ進出する背景として、現地の豊富で安価な労働力が挙げられます。

    南アフリカには高い失業率という大きな問題がありますが、これは労働人口が豊富過ぎる故に、
    雇用創出が間に合っていない事に原因があります。

    つまり、南アフリカの労働市場は、買い手市場であると言えます。
    更に、南アフリカの平均年齢は、23歳と非常に若く、人々が技術的・知識的に成長する伸びしろもあると言えます。

    以上の様に、買い手市場である事を背景に、現地政府は外資企業の進出を誘致する事を促進しており、
    日本企業としても比較的進出しやすい市場と言えます。

    南アフリカ進出の懸念点

    ネガティブリストの存在

    南アフリカに進出する際「ネガティブリスト」と呼ばれる規制に注意する必要があります。
    1991年外国投資法で規定されたネガティブリストとは、外国資本の投資が規制・禁止される業種をまとめたものです。
    この中には、資本規制や、土地の所有に関する規制など、様々な規制が設けられています。

    外資企業間の競争

    日本と南アフリカ間にFTAといった貿易協定がない一方で、
    欧州と南アフリカのFTAがある事から、現状、日本製品が価格競争に於いて、不利になっている事が挙げられます。

    加えて、国営電力会社のEdkom(エスコム)の債務が膨れ上がっている事もあり、
    2019年度から3年にわたり毎年15%以上の電力料金の値上げを行う予定で、現地生産コストの増加も懸念点と言えます。

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