カナダ貿易・輸出の基礎知識(2024年更新)

 

目次

    カナダの基本的な情報

    日本とカナダ間の貿易・経済関係は確実に発展しています。日本はカナダにとって最大のアジアの二国間対外直接投資(FDI)パートナーであり、2021年には460億カナダドルにも達する直接投資が行われました。そんなカナダの貿易・輸出に関する基礎知識を見ていきます。

    • 人口:およそ38,060,000人(2021年推計)
    • 首都:オタワ
    • 言語:英語とフランス語が公用語であり、それぞれが母語となる人が存在します。その他にも、スペイン語、中国語、アラビア語、ポルトガル語などが話されています。
    • GDP:およそ1兆5,459億ドル(2021年推計、世界第10位)
    • 主要貿易品目:エネルギー、自動車、鉱物資源、林産品、製品など
    • 通貨:カナダドル(CAD)

    世界有数の経済大国・カナダ

    カナダは、世界有数の経済大国であり、G7の一員です。国土は広大で、天然資源が豊富なため、鉱業、林業、漁業、農業などが盛んです。また、高度な技術力を持つ情報技術や製造業も発展しています。

    主要な貿易相手国はアメリカ合衆国です。その他、中国、日本、韓国、イギリス、メキシコなどとの貿易も盛んに行われています。主要な輸出品目はエネルギー、自動車、鉱物資源、林産品、製品などです。

    更には世界貿易機関(WTO)や北米自由貿易協定(NAFTA)などの国際的な貿易協定に加盟しています。また、アジア太平洋地域経済協力(APEC)の一員でもあり、アジアとの貿易関係の強化にも力を入れています。

    カナダ政府は、貿易の促進や投資の誘致などを目的として、カナダ貿易局(Export Development Canada)やカナダ産業政策局(Innovation, Science and Economic Development Canada)などの機関を設置しています。これらの機関は、企業の海外進出支援や貿易の相談などを行っています。

    カナダの商品別・地域別の輸出構成比

    それでは、カナダの商品別・地域別の輸出構成比について見て行きましょう。

    以下のデータは2022年3月の統計です。

     

    主要商品別の輸出構成比(2021年1月〜11月、出典:Statistics Canada)

    • 石油・天然ガス:18.1%
    • 自動車・自動車部品:10.9%
    • 木材・製材製品:4.3%
    • パルプ・紙・紙製品:4.0%
    • 石油製品:3.2%
    • 農産物:2.5%
    • 鉄鋼製品:2.0%
    • 医薬品:1.6%
    • 電気・電子機器:1.6%
    • 鉱物:1.5%

     

    地域別の輸出構成比(2021年1月〜11月、出典:Statistics Canada)

    • アメリカ合衆国:74.2%
    • アジア:11.2%
    • ヨーロッパ:10.1%
    • 中南米:3.3%
    • アフリカ:0.8%
    • オセアニア:0.4%

    カナダとの貿易に於いて押さえておくべきポイント

    カナダは先進国の一つであり、人口も約3800万人と比較的大きな市場であり、貿易を行うことで新たな市場を開拓することができます。その際、注意するべきポイントを挙げます。

     

    ・輸出入許可申請

    一般的に輸出入許可は不要ですが、物品によっては許可証などが必要となります。

     

    • 輸入

    輸出入許可法で決められた「輸入管理リスト(Import Control List)」に記載されている品目に関しては、許可が求められます。グローバル連携省貿易管理局、または同省が選定した通関業者を通して、輸入許可申請を行う必要があります。

    ビールやワインなどのアルコール類は、通関前に、当局から承認を得ておく必要があります。

    • 輸出

    輸出入許可法で決められた「輸入管理リスト(Export Control List)」に含まれる品目の全世界に向けた輸出・規制対象となっている地域へのあらゆる品目の輸出に関して、輸出許可証の取得が必要となります。輸出者に対しては、輸出報告を行う義務も課せられます。

    輸出入品目規制に関する情報はリンクをチェックしましょう。

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