アフリカでのECの魅力とは?急成長中のアフリカEコマースを解説

 

目次

    アフリカのeコマース市場

    アフリカ域内のeコマース市場は年々急速に発展しています。
    リサーチによると、アフリカのEC市場規模は2025年には407億ドルに達すると予測されています。

    アフリカの現状と今後の展開について

    そんな成長が見込まれるアフリカ市場の現状はどうなってるのでしょうか。

    現地EC市場は、2012年にナイジェリアで設立されたJumiaを皮切りに、
    近年B2B向けのECや産業別のECが次々と誕生しつつあります。

    ケニアを含めたその他のアフリカの国々では、近年各地・各業界で積極投資やイノベーションが起こっています。

    医療・都市開発・物流輸送インフラや資源等、様々な方面で大規模な開発やテックベンチャーの勃興が顕著であり、
    人々の生活の質も日々進化を続けています。
    「アフリカは貧困地域が殆どで、まともな水準の生活を送る事は困難」というイメージは既に時代遅れと言えるのではないでしょうか。

    アフリカの人々の経済力・QOLが向上する事で、EC・D2C事業も拡大しつつあります。

    例えば、南アフリカの現地の調査団体によれば、
    「2020年に於ける同国EC市場は前年比で66%もの成長を遂げ、約2300億円の市場規模に成長した」というデータもあります。

    小売店に於けるEC化率は2.8%で、世界平均の16.1%(2020年)、
    日本平均の6.8%(2019年)と比べると劣後するとは言え、規模自体は拡大して行くと予想されます。

    先程も述べた様に、通信インフラは整っておりスマートフォンの普及率が高い事を鑑みれば、今後とも追い風であることは間違いないでしょう。

    アフリカにおけるECの先駆者:Jumia

    現状、アフリカにはどの様なECが存在するのか見て行きます。

    最初にアフリカで最も規模の大きいB2C向けのECを紹介します。
    現在ナイジェリアに加え、ケニア・ウガンダ・南アフリカを含めた合計11カ国で展開しています。

    一時期、Jumiaはホテル予約サイトの運営など多角的に展開していましたが、現在一部は撤退しました。
    とは言え、ナイジェリア・ケニアなどではC2C向けECの「Jumia Deal」や「Jumia Foods」などは、
    現在も提供されています。

    2019年に、アフリカのスタートアップとしては初となるニューヨーク証券取引市場でIPOを達成しました。
    株価は下落傾向にありますが、2021年のQ1にはGMVUSD330m(約360億円)と、前年度比20%増を達成しています。
    季節毎に、Black FridayやTech Weekというスマートフォン・パソコンのセールなど活発に販促が行われています。

    医療に特化したEC:Mydawa

    Jumiaが取り扱う商品項目は幅広く、家電から洋服に至るまで多種多様ですが、特定の業界に特化したECも近年出現しています。

    2017年に設立されたケニアのMydawaは、医薬品に特化したオンライン薬局です。
    マスク・ボディクリームなどの消費財に加え、OTC医薬品も取り扱っており、オンラインで商品を購入する事が可能で、
    デリバリーも行ってくれます。

    支払い方法は、クレジットカードに加え、M-pesaなどのモバイルマネーにも対応しています。

    更に、驚くべきことに医師の処方箋が必要な処方薬も購入可能な様です。
    サイト上で処方箋をアップロードし承認されると購入する事が出来ます。

    小売と農家を結ぶB2B向けEC:Twiga Foods

    最後に、B2C向けのECに加え、B2B向けのECも注目されつつあることを紹介します。
    ケニアで設立されたTwiga Foodsは、農家とベンダーをマッチングするサプライチェーンプラットフォームを展開しています。

    ベンダーは、農産物を入札し、競りに勝つ事で購入できます。
    価格が確認されると、Twigaがベンダーまで商品を配達します。驚くべき事に、これら一連の工程はモバイル上で行われます。

    このサービスが伸びた背景として、従来の農家とベンダーとの取引の非効率性が挙げられます。
    これまでは農家とベンダーとの間に仲介業者が多数存在した為、小売価格が高騰する事が多々ありました。
    そこで、仲介業者を廃し、農家と直接的にやり取り出来る様にしたことで、
    「消費者は商品を安く買い、ベンダーは仕入れを効率的に行う事が出来、
    農家は販売価格を高く設定出来る」という三方良しが実現しました。

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