ザンビア貿易・輸出の基礎知識(2024年更新)

 

目次

    ザンビアとはどんな国か?

    ザンビアは、日本から15,000キロ離れたアフリカ南部に位置する国です。国土面積は日本の約2倍ですが、人口は2021年時点で1,892万人と人口密度は低いです。ザンビアは独立以来、輸出額の6割を銅の生産に依存するモノカルチャー経済で、2014年の銅の国際価格下落により経済が悪化しましたが、それまでは毎年6%前後の経済成長率を誇っています。ザンビアは独立以来、治安が極めて安定しており、紛争等もなく、大変平和的な国家です。さらに、銅の他にもまだ開発されていない石炭、エメラルド等の資源も豊富にあり、農業の面でも降雨量が多く、温暖な気候のため高品質な農産物を生産できるポテンシャルを持っています。そのため、将来の成長の可能性を大いに秘めている国だと言えます。

    ザンビアの基本情報

    2021年9月時点の情報に基づいて、ザンビアに関する基本情報をご説明します。

    国名: ザンビア(Republic of Zambia)

    首都: ルサカ(Lusaka)

    公用語: 英語

    人口: 約1,800万人(2021年時点)

    面積: 約752,612平方キロメートル

    通貨: ザンビア・クワチャ(Zambian Kwacha、ZMW)

    政治体制:

    ザンビアは共和制国家であり、大統領が国家元首および政府の長を務めています。議会制民主主義を採用しており、国民議会が立法府を担当しています。

    経済:

    ザンビアの経済は、主に鉱業(銅やコバルトなど)、農業(とうもろこし、とうがらし、綿花など)、観光業に依存しています。鉱業が国内総生産(GDP)の大部分を占めており、鉱山資源の価格変動によって経済が影響を受けることがあります。また、ザンビアは地域的な農産物の供給国としても重要です。

    観光:

    ザンビアにはヴィクトリアの滝(モシオ・トゥニャ)、ルアンダ国立公園、カフエ国立公園などの美しい自然景観や野生動物保護区があります。これらの観光地は、観光客にとって魅力的な目的地となっています。

    文化と言語:

    ザンビアは多様な民族集団が共存する国であり、異なる文化や言語が存在します。英語は公用語であり、多くのザンビア人が英語を話すことができますが、地域ごとにさまざまな言語が話されています。

    ザンビアの貿易基礎知識

    ザンビアは銅の生産が盛んで、生産量は世界第7位を誇っています。1960年代後半には米国、旧ソビエト連邦に次ぐ世界第3位の銅鉱石生産国でした。主要な輸出品目は、銅、コバルト、セメントといった鉱業資源になっています。2020年の主な貿易相手国として、輸出部門ではスイス(44.3%)、中国(18.7%)、コンゴ(12.4%)となっています。輸入部門では、南アフリカ(33.2%)、中国(16.8%)、UAE(8.8%)となっています。輸出・輸入の両部門において中国との強い結びつきが見られます。一時は中国の銅に対する急激な需要増大により、銅の国際価格が高まり、ザンビア経済も良い影響を受けていました。ザンビアは銅などの鉱産資源を中心とした貿易に強みを持っています。

    ザンビア・日本間の貿易について

    日本のザンビアへの主要輸出品目は、車両及び部品、タイヤ、建設用・鉱山用機械となっています。日本とザンビアの関係は大変良好であり、ザンビア国内を走る自動車は現在でもほとんどが日本車になっています。

    ザンビアと日本の間の貿易は、互いの経済にとって重要な役割を果たしています。両国間の主要な貿易品目には以下のものがあります。

    ・ザンビアからの輸出品: 銅、鉱物、農産物(綿、砂糖、トバコ)

    ・ザンビアへの輸入品: 自動車、機械、電子機器、医療製品、化学製品

    ザンビアはアフリカ有数の銅産出国であり、それが日本の電子機器産業やインフラ整備に大いに貢献しています。一方、日本はザンビアにとって技術や資本を提供する重要なパートナーです。

    また、両国間の貿易は開発援助とも緊密に関連しており、日本はザンビアのインフラ整備や人材育成を支援しています。例えば、日本の技術者や研修生がザンビアに派遣されることがある一方で、ザンビアの政府関係者やビジネスパーソンが日本で研修を受ける機会も提供されています。

    今後もザンビア・日本間の貿易は、両国の経済発展や相互利益のために、引き続き重要な位置を占めることでしょう。

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