【2024年更新】コートジボワール貿易・輸出の基礎知識

 

目次

    コートジボワールは西アフリカの経済大国で、貿易・輸出において重要な役割を果たしています。主要な輸出品はカカオ豆天然ゴム綿カシューナッツで、これらの商品が国際市場で競争力を持っています。コートジボワールとの貿易を行う企業は、国の法律や規制を熟知し、貿易上のリスク管理を十分に行う必要があります。また、現地でのビジネスパートナーとの良好な関係構築が、成功への鍵となります。

    アフリカ西部の国コートジボワール

    コートジボワールは、アフリカの西に位置する国です。首都はヤムスクロにありますが、ほとんどの首都機能は旧首都のアビジャンにあります。日本ではあまり聞き馴染みのない国ですが、今回は基礎データとともに貿易的な側面からコートジボワールについてお伝えします。

    コートジボワールの基礎情報

    基礎データは以下の通りです。

    正式名称 コートジボワール共和国 Republic of Cote d’Ivoire
    人口 2638万人(2020)
    面積 322,436平方キロメートル(日本の約0.9倍)
    首都 ヤムスクロ、実質的首都機能はアビジャン
    言語 フランス語
    民族 60以上の民族から構成され、アカン系、クル系、ボルタ系、マンデ系
    宗教 キリスト教、イスラム教
    主要産業 農業(コーヒー、ココア等)、石油・天然ガス

    農業大国であるコートジボワールですが、カカオ豆カシューナッツでは世界最大の生産量を誇り、食品加工や電力・エネルギーなどのさまざまな産業が発達していて「西アフリカの優等生」とも呼ばれています。

    コートジボワールと日本間の貿易状況(輸出品)

    日本との貿易において、自動車や機械類の輸入が拡大しています。

    日本の輸出額 53.16億円
    主要輸出品目 自動車織物用繊維ゴムタイヤ及びチューブなど
    日本の輸入額 11.37億円
    主要輸入品目 ココアカカオ豆非鉄卑金属など

    政情の悪化に先立って行った文化無償支援を通じて、視聴覚機器の提供や柔道大会の開催などが行われており、日本は国家発展の模範としての地位を維持しています。これにより、日本文化への関心も高まっています。

    コートジボワールへの輸出トレンド

    コートジボワールへの輸出において現在注目されているトレンドを考察しましょう。

     

    ・農業分野: 同国はカカオやコーヒーの主要産地であり、農業機械や技術の輸出市場として有望視されています。

    ・インフラ整備: 政府主導によるインフラ整備が進められており、建設資材やエンジニアリングサービスの需要が高まっています。

    ・消費財市場: 中産階級の増加に伴い、消費財市場も拡大の兆しを見せており、家電製品や食品・飲料などの輸出市場が期待されています。

    ・エネルギー分野: 再生可能エネルギーの開発が進んでおり、太陽光発電システムやウィンドタービンの輸出を検討されている企業も増えてきています。

     

    以上のトレンドを踏まえ、コートジボワールへの輸出を検討する際には、市場調査を行い、適切な戦略を立てることが重要です。

    コートジボワールへの商品の輸出手続き

    コートジボワールでは、ダイヤモンドなどの鉱石類や、コーヒー、カカオ豆などの農作物には輸出規制がかけられています。また、象牙や原木はなどは輸出禁止品目に設定されています。

    輸出禁止品目 象牙、原木
    輸出規制品目 鉱石、ダイヤモンド、コーヒー、カカオ豆、綿、カシューナッツ

    輸出入許可申請

    貿易総局に輸入ライセンスまたは輸入申告書(FDI)の申請を行います。まず、輸出入許可申請は、国際ビジネスにおける法的かつ適切な手続きを行うことで、貿易の円滑化が図られます。主な手続きには以下のものがあります。

    ・輸出入業者の登録

    ・輸出入商品の申請

    ・必要書類の提出

    ・税関および検疫機関との連携

    一方、FDIは国内産業の発展や雇用創出に貢献し、経済成長を促進する役割を果たします。コートジボワールにおけるFDIへの投資は、農業、鉱業、エネルギー、インフラ、ICTなど幅広い分野で期待されており、投資家には有望なビジネスチャンスが広がっています。

    必要書類

    日本からのコートジボワール向け輸出貨物に必要な船積書類は次のとおりです。

    ・インボイス

    ・船荷証券

    ・保険証券

    ・パッキングリスト

    ・原産地証明書

    ・一部品目について規格品証明書・検査証明書

    ・カーゴトラッキングノート(BSC、注)

    ・適合証明書(CoC)

    ・その他

    2013年7月1日から貿易ワンストップシステムの運用を開始しました。この検査の対象となるのは、原則、FOB価格で100万CFAフラン(約19万円、1CFAフラン=約0.19円)を超える貨物。金、美術品、植物、果実、中古車などです。手続きに必要な書類は、最終送り状、パッキングリスト、船荷証券または航空運送状(AWB)、適合証明書(CoC、2018年7月16日より)、保険証券、その他(原産地証明書、分析証明、食品衛生証明など)となっています。

    これらの船積書類を輸入者がワンストップセンターに提出すると、海上貨物は5日、航空貨物は2日以内にHSコードおよび輸入申告価格が確定し、最終報告書(RFCV)が輸入者または通関業者、および税関端末(SYDAM WORLD/自動通関システム)に送付されます。

    税関で必要と判断された場合には、貨物検査が実施され、その後、関税およびその他の税を輸入者が納付し、輸入許可書が交付されます。

    まとめ

    カカオ豆や金を中心に輸入額を大幅に伸ばしているコートジボワール。また、中国を中心に機械類の輸入にも力を入れています。日本も負けていられません。このように貿易の成長が著しいコートジボワールに今後も注目です。

    当サイトではその他の国についてもご紹介していますので是非ご覧下さい。

    コートジボワールでビジネスを拡大するなら『まるなげ貿易』

    STANDAGEは独自の貿易クラウドサービスを使い、中小企業の貿易を”まるなげ”できるサービスである『まるなげ貿易』を提供しています。

    まるなげ貿易』はIT導入補助金の適用により、低コストでの海外販路開拓が可能です。大手商社ではなしえない小規模小額の貿易や、国内買取対応も可能なので、是非一度お気軽にお問い合わせください。

    伊藤忠商事出身の貿易のエキスパートが設立したデジタル商社STANDAGEの編集部です。貿易を始める・持続させる上で役立つ知識をお伝えします。