【海外送金必須】SWIFTコードとは?国別・銀行別一覧表付き(2025年)

目次

    国際送金を行う際に必要となる「SWIFTコード」は、銀行間の取引を正確かつ迅速に行うための重要な識別コードです。世界中の金融機関が統一されたフォーマットで利用することで、異なる国や通貨間の送金を円滑に進めることができます。SWIFTコードが正確でないと、送金が遅れるだけでなく、資金が返金される場合や追加の手数料が発生する可能性があるため、事前に正しい情報を確認することが不可欠です。

    このコードは、銀行コード、国コード、所在地コード、支店コードの組み合わせで構成されており、各銀行ごとに固有の番号が割り当てられています。送金の際には、送金元と送金先の銀行がこのコードを用いて通信を行い、資金が適切な口座へ届くように仕組まれています。特に国際ビジネスや海外送金を頻繁に行う場合、SWIFTコードの理解と適切な活用が求められます。

    本記事では、SWIFTコードの基本的な仕組みから、その構造、国別の例、正確な取得方法、実際の用途まで詳しく解説します。SWIFTコードを適切に利用することで、国際送金の安全性を高め、よりスムーズに取引を完了させることができます。

    SWIFTコードとは?

    SWIFTコード(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication Code)は、国際送金や銀行間の通信を安全かつ正確に行うために使用される識別コードです。世界中の金融機関がこのコードを利用し、統一されたシステムを通じて円滑な資金移動を実現しています。銀行ごとに固有のコードが割り当てられており、送金元と送金先の銀行がこのコードを用いることで、資金が適切に処理される仕組みです。

    SWIFTコードは1973年に設立されたSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication:国際銀行間通信協会)によって管理されています。SWIFTは、国際的な金融取引の標準化と効率化を目的とし、現在では200以上の国と地域11,000以上の金融機関が加盟している世界最大の銀行間ネットワークです。このネットワークを利用することで、異なる国の銀行同士でも迅速かつ安全に送金が行われます。

    SWIFTコードは、金融機関だけでなく、一部の証券会社や決済機関などでも利用されており、国際的な金融取引の信頼性を高める重要な役割を果たしています。特に、企業が海外取引を行う際には、このコードを使用することで、取引相手の銀行を正確に識別し、決済を円滑に進めることができます。

    SWIFTコードの必要性と国際送金における役割

    国際送金を行う際には、単に受取人の口座番号だけでなく、受取銀行の正確な識別が不可欠です。なぜなら、世界には何千もの銀行が存在し、それぞれに複数の支店があるため、特定の銀行を識別するための明確な基準が必要だからです。SWIFTコードはこの役割を担い、送金プロセスの信頼性を確保するために使用されます。

    国際送金では、送金を行う銀行、受取人の銀行、場合によっては中継銀行(コルレス銀行)を経由することがあります。中継銀行とは、送金元と送金先の銀行が直接取引関係を持っていない場合に、資金の流れを仲介する銀行のことです。特に、規模の小さい銀行や特定の通貨での送金の場合には、中継銀行を通じて取引が行われるケースが多くあります。

    SWIFTコードが正確でないと、以下のような問題が発生する可能性があります。

    問題点 詳細
    送金の遅延 SWIFTコードが誤っている場合、送金先銀行が識別できず処理が遅れる
    送金の拒否・

    資金の返金

    誤った銀行コードが入力されると、銀行が送金を拒否し、資金が返金されることがある
    追加の手数料発生 送金エラーが発生すると、銀行手数料や為替手数料が余分にかかることがある
    送金先の誤り 間違ったSWIFTコードを使用すると、資金が別の銀行や支店に送金される可能性がある

    特に、国際送金では銀行手数料が発生するため、送金エラーによる返金や再送金には追加の費用と時間がかかります。そのため、SWIFTコードの正確な入力が極めて重要になります。

    国内SWIFTコード

    国内の銀行にSWIFTコードが必要となるのは、海外からの送金を受けるときや、日本から海外へ送金するときです。国内送金であれば、SWIFTコードではなく、金融機関コード(銀行コード)や支店コードが使われます。

    SWIFTコードは銀行ごとに固有であり、支店によって異なる場合もあるため、送金の際には必ず銀行の公式サイトやWiseのSWIFTコード検索ページ で最新情報を確認することが重要です。

    銀行名 SWIFTコード
    三菱UFJ銀行(本店) BOTKJPJT
    三井住友銀行(本店) SMBCJPJT
    みずほ銀行(本店) MHCBJPJT
    りそな銀行(本店) DIWAJPJT
    埼玉りそな銀行(本店) SAIBJPJT
    北海道銀行(本店) HKDBJPJT
    千葉銀行(本店) CHBAJPJT
    横浜銀行(本店) HAMAJPJT
    静岡銀行(本店) SHIZJPJT
    福岡銀行(本店) FKBKJPJT

    国別のSWIFTコードリスト 

    国際貿易上位国である中国アメリカイギリスアラブ首長国連邦(ドバイを含む)に加え、ドイツフランスブラジルインドカナダオーストラリアの主要銀行とその本店のSWIFTコードを以下の表にまとめました。SWIFTコードは国際送金を行う際に必要な銀行識別コードであり、正確な送金のためには正しいSWIFTコードの使用が不可欠です。以下の情報は一般的なものであり、最新かつ正確な情報については各銀行の公式ウェブサイトや直接問い合わせにてご確認ください。

    国名 銀行名(本店) SWIFTコード
    中国 中国工商銀行 本店

    (Industrial and Commercial Bank of China)

    ICBKCNBJ
    中国 中国銀行 本店

    (Bank of China)

    BKCHCNBJ
    中国 中国建設銀行 本店

    (China Construction Bank)

    PCBCCNBJ
    中国 交通銀行 本店

    (Bank of Communications)

    COMMCNSH
    中国 農業銀行 本店

    (Agricultural Bank of China)

    ABOCCNBJ
    アメリカ バンク・オブ・アメリカ 本店

    (Bank of America)

    BOFAUS3N
    アメリカ シティバンク 本店

    (Citibank)

    CITIUS33
    アメリカ ウェルズ・ファーゴ 本店

    (Wells Fargo)

    WFBIUS6S
    アメリカ ゴールドマン・サックス 本店

    (Goldman Sachs)

    GSCMUS33
    アメリカ モルガン・スタンレー 本店

    (Morgan Stanley)

    MSNYUS33
    イギリス HSBC銀行 本店

    (HSBC Bank)

    MIDLGB22
    イギリス バークレイズ銀行 本店

    (Barclays Bank)

    BARCGB22
    イギリス ロイズ銀行 本店

    (Lloyds Bank)

    LOYDGB2L
    イギリス ナットウエスト銀行 本店

    (NatWest Bank)

    NWBKGB2L
    イギリス スタンダードチャータード銀行 本店

    (Standard Chartered Bank)

    SCBLGB2L
    アラブ首長国連邦 エミレーツNBD銀行 本店

    (Emirates NBD Bank)

    EBILAEAD
    アラブ首長国連邦 アブダビ商業銀行 本店

    (Abu Dhabi Commercial Bank)

    ADCBAEAA
    アラブ首長国連邦 ドバイ・イスラミック銀行 本店

    (Dubai Islamic Bank)

    DUIBAEAD
    アラブ首長国連邦 アブダビ・イスラミック銀行 本店

    (Abu Dhabi Islamic Bank)

    ABDIAEAD
    アラブ首長国連邦 ファースト・アブダビ銀行 本店

    (First Abu Dhabi Bank)

    NBADAEAA
    ドイツ ドイツ銀行 本店

    (Deutsche Bank)

    DEUTDEFF
    ドイツ コメルツ銀行 本店

    (Commerzbank)

    COBADEFF
    ドイツ ドイツ中央協同組合銀行 本店

    (DZ Bank)

    GENODEFF
    ドイツ クレディ・アグリコル銀行 本店

    (Credit Agricole Bank)

    AGRIFRPP
    ドイツ BNPパリバ銀行 本店

    (BNP Paribas)

    BNPAFRPP
    フランス ソシエテ・ジェネラル銀行 本店

    (Societe Generale)

    SOGEFRPP
    フランス クレディ・リヨネ銀行 本店

    (Credit Lyonnais)

    CRLYFRPP
    フランス ナティクシス銀行 本店

    (Natixis)

    NATXFRPP
    フランス HSBCフランス銀行 本店

    (HSBC France)

    CCFRFRPP
    ブラジル バンコ・ド・ブラジル 本店

    (Banco do Brasil)

    BRASBRRJBSA
    ブラジル イタウ・ウニバンコ 本店

    (Itau Unibanco)

    ITAUBRSP
    ブラジル バンコ・ブラデスコ 本店

    (Banco Bradesco)

    BBDEBRSPSPO
    ブラジル サンタンデール・ブラジル銀行 本店

    (Banco Santander Brasil)

    BSCHBRSP
    インド インドステイト銀行 本店

    (State Bank of India)

    SBININBB
    インド ICICI銀行 本店

    (ICICI Bank)

    ICICINBB
    インド HDFC銀行 本店

    (HDFC Bank)

    HDFCINBB
    インド パンジャブ・ナショナル銀行 本店

    (Punjab National Bank)

    PUNBINBB
    カナダ ロイヤル・バンク・オブ・カナダ 本店

    (Royal Bank of Canada)

    ROYCCAT2
    カナダ トロント・ドミニオン銀行 本店

    (Toronto-Dominion Bank)

    TDOMCATTTOR
    カナダ スコシア銀行 本店

    (Scotiabank)

    NOSCCATT
    カナダ カナダ帝国商業銀行 本店

    (Canadian Imperial Bank of Commerce)

    CIBCCATT
    オーストラリア コモンウェルス銀行 本店

    (Commonwealth Bank)

    CTBAAU2S
    オーストラリア ウェストパック銀行 本店

    (Westpac Banking Corporation)

    WPACAU2S
    オーストラリア オーストラリア・ニュージーランド銀行 本店

    (Australia and New Zealand Banking Group)

    ANZBAU3M
    オーストラリア ナショナル・オーストラリア銀行 本店

    (National Australia Bank)

    NATAAU33

     SWIFTコードの取得方法

    SWIFTコードは、銀行や支店の統合、金融機関の名称変更などの理由により変更される可能性があります。そのため、送金を行う前に、銀行の公式ウェブサイトやWiseのSWIFTコード検索ページ で最新の情報を確認することが重要です。誤ったSWIFTコードを使用すると、送金が遅れたり、資金が返金される可能性があり、余計な手数料が発生することもあるため、必ず正しい情報を取得しましょう。

    SWIFTコードを知るためには、以下の方法を活用できます。

    方法 詳細
    銀行の公式

    ウェブサイト

    各銀行の公式ページでは、SWIFTコードが公開されていることが多く、最新の情報を確認できます。特に国際送金の案内ページなどに記載されている場合があります。
    通帳やオンライン

    バンキング

    一部の銀行では、通帳やインターネットバンキングの口座情報ページにSWIFTコードが記載されています。送金前にチェックすることで、誤りを防ぐことができます。
    銀行窓口や

    カスタマーサービス

    SWIFTコードが不明な場合、銀行の窓口や電話での問い合わせを通じて、正確な情報を得ることができます。特に支店ごとに異なる場合があるため、直接確認するのが確実です。
    SWIFT

    公式サイト

    SWIFTの公式データベースでは、世界中の銀行のSWIFTコードを検索することができます。ただし、銀行によっては複数のコードが登録されている場合があるため、送金先に適したコードを確認することが重要です。

    なぜ事前確認が必要なのか?

    国際送金は、一度手続きが完了すると簡単にキャンセルできないことが多く、誤った情報を入力すると以下のような問題が発生する可能性があります。

    問題 影響
    送金が失敗し、

    資金が返金される

    返金処理には時間がかかり、手数料が引かれることもある
    送金の遅延が

    発生する

    銀行が誤ったSWIFTコードを検出した場合、確認作業が発生し、処理が遅れる
    追加の手数料が

    発生する

    誤った送金指示が修正される際、銀行が手数料を請求することがある

    これらのリスクを避けるためにも、必ず最新のSWIFTコードを確認し、正確な情報を入力することを心がけましょう。

    まとめ

    SWIFTコードは、国際送金を円滑に行うために世界中の銀行で使用される識別コードです。銀行コード、国コード、所在地コード、支店コードで構成されており、送金時に銀行を正確に特定する役割を果たします。誤ったSWIFTコードを入力すると、送金が遅れるだけでなく、追加の手数料が発生する可能性があるため、送金前に銀行の公式サイトや通帳、カスタマーサービスを通じて正確な情報を確認することが重要です。特に初めて国際送金を行う際には、送金先の銀行情報を慎重に確認し、中継銀行の有無も事前に把握しておく必要があります。送金をスムーズに進めるためにも、不明点があれば専門家や銀行窓口に相談することをおすすめします。

    伊藤忠商事出身の貿易のエキスパートが設立したデジタル商社STANDAGEの編集部です。貿易を始める・持続させる上で役立つ知識をお伝えします。