海外営業代行活用の基礎知識、相場や選び方まとめ

 

目次

    海外営業代行とは

    海外営業代行とは、文字通り海外向けの営業代行です。

    営業代行とは、自社の商品・サービスを顧客に売り込む営業を一から代行するサービスです。

    営業活動全体を代行するため、売ることを目的にした販売代行とは違い、営業活動を総合的にサポートしてくれます。

    海外向けにビジネスを行う際は、大前提に語学力が必要です。

    英語や中国語など対象とする国の言語がわからなければ、自社の商品・サービスの魅力を説明したり、相手の要望・希望を汲み取ったりすることはできません。他にも、外国語のビジネス文書作成、プレゼンテーションなどさまざまなスキルが求められます。

    海外営業を始めようとして、すぐにスキルを習得するのは難しいです。

    その点、海外営業代行会社には、海外向けに営業スキルがあるので、自社の商品・サービスを代わりに売り込み、海外進出を実現できます。

    また、その他、海外営業に特化した人材の不足を補充できる点や、ノウハウに基づきすぐに営業活動を開始できるというメリットがあります。

    デメリットは、海外営業代行に依存していると自社にスキルが身につかなかったり、情報流出の可能性がある点です。

    海外営業代行のメリット

    海外営業代行を行う日本企業には、さまざまなメリットが存在します。ここでは、そのメリットをご紹介します。

    ①容易な新規市場への進出

    まず最初に、海外営業代行を利用することにより、新規市場への進出が容易になります。これは、海外営業代行企業が持つ現地の市場知識やビジネス環境に対する理解が契約企業に大きなアドバンテージをもたらすためです。また、代行業者はそのエキスパートの知識を使って、現地での競争相手やターゲット顧客の特定にも貢献し、市場への投入戦略がより効果的に作成される可能性が高まります。

    ②コスト削減

    次に、海外営業代行を利用することで、コスト削減が期待できます。自社で海外営業部署を設立し、人員を雇用することは、訓練費や人件費、オフィスの維持費など、相応のコストが発生します。しかし、海外営業代行企業と契約することで、それらのコストを大幅に削減できるため、経済的にも有益であると言えます。

    ③現地ビジネスパートナーの確保

    また、代行業者には現地でのパートナーや顧客とのつながりがあります。このようなネットワークを活用することで、新規顧客開拓やビジネスパートナーの獲得が容易になり、市場投入後の成長スピードが加速されることが期待できます。

    ④言語・コミュニケーション

    さらに、海外営業代行企業が外国語のスキルや現地のビジネスマナーに精通しているため、契約企業は海外市場におけるコミュニケーションの難しさやミスコミュニケーションによるリスクを軽減できます。これにより、ビジネスチャンスの損失やリピートビジネスの減少を防ぐことができます。

    ⑤効率的な営業

    最後に、海外営業代行企業は、時差や休日などの地域による違いに対応しているため、契約企業は24時間体制でビジネスを展開し続けることが可能です。これにより、効率的な営業活動が実現し、早期の成功が期待できます。

    海外営業代行の役割

    海外営業代行サービスは、企業が国際市場への進出を効果的かつ効率的に実現するために提供されるサービスです。これにより、企業は自社のリソースや経験が不足している場合でも、海外市場でのビジネスチャンスを最大限に活用することができます。ここでは、海外営業代行が具体的にどのような役割を果たすのかについて解説します。

    ①戦略の立案

    まず、海外営業代行は、企業の製品やサービスを海外市場に展開する際の戦略立案をサポートします。これには、ターゲット市場の選定や適切な販売チャンネルの選択、価格設定、プロモーション戦略などが含まれます。また、現地の法規制や商慣行に精通した専門家の意見やアドバイスを提供することで、企業がリスクを回避し、効果的なビジネス展開が可能となります。

    ②販路開拓

    次に、海外営業代行は、現地のパートナーや代理店を開拓し、企業との取引関係を構築する役割も担います。これにより、企業は自社の販売網を迅速かつ効率的に拡大することができるほか、現地市場のニーズにも柔軟に対応できるようになります。また、パートナーや代理店との取引条件交渉も代行サービスに含まれることが多く、企業側の負担軽減につながります。

    ③プロモーション

    さらに、海外営業代行は、現地市場での製品やサービスのプロモーション活動を行います。これには、現地での展示会やイベントへの参加や、広告やメディア活用、オンラインプロモーションなどが含まれます。代行サービスにより、企業は現地市場へのアピール力を高めることができ、ブランド認知度の向上や売上拡大が期待できます。

    ④コミュニケーションのカバー

    最後に、海外営業代行は、企業と現地の顧客やパートナーとの間のコミュニケーションを円滑に行う役割も果たします。言語の壁や文化の違いがある場合でも、現地のコミュニケーションスタイルに慣れた担当者が対応することで、スムーズなビジネス関係の構築が可能となります。

    海外営業代行の相場は?

    便利な面が大きい海外営業代行ですが、導入するにあたって気になるのは費用だと思います。

    海外営業代行は、おおよそ月額報酬型と成果報酬型の2種類に分けられます。それぞれの相場に関して、以下で見てみましょう。

    月額報酬型の場合

    月額報酬型は、前もって決まった一定の金額を支払います。

    営業活動の成果や進捗に関係なく、決まっている金額なので様々な営業活動をまとめて依頼することができます。

    営業人員一人ずつに月額費用が発生するのが一般的です。

    金額は、おおよそ50〜100万円です。

    費用対効果は状況によって異なり、成果が思い通りに振るわない場合も一定額払わないとならないというデメリットがあります。

    成果報酬型の場合

    成果報酬型とは、成果が達成された場合にその発生分の費用を支払うというものです。

    成約の場合は1件につき売上の30〜50%程度、アポイントの場合は1件あたり1万5,000円から2万円程度です。

    成果が達成された場合のみの支払いはメリットですが、成功報酬としての費用なので、

    報酬は比較的高めであることと成果が多数上がった際に予算を大幅に超えてしまうデメリットがあります。

    海外営業代行はどのように選ぶ?

    これまで料金形態と相場に関して述べてきました。

    それでは、海外営業代行はどのようにして何を基準に選ぶのが良いのでしょうか。以下で見ていきましょう。

    料金体系で選ぶ

    月額報酬型と成果報酬型はそれぞれメリットデメリットがあります。

    「月額報酬型(固定報酬型)」は営業リストが大量にある案件を任せると1件あたりのコストがおさえられるため、

    すでにある程度の顧客を確保している場合におすすめです。

    また、成果にかかわらず報酬を支払うため、成功報酬型よりも顧客への対応にしっかりと時間をかけてくれる傾向があります。

    「成功(成果)報酬型」は支払う報酬が高い傾向にあるため、粗利の高い製品におすすめの料金体系です。目新しく独自性のある製品の場合も新規営業をかけやすいという特徴もあります。

    地域で選ぶ

    海外営業代行会社の中には、得意とする国や地域もそれぞれあります。

    アジアに強い業者や、欧米に強い業者など、販路を拡大したい国や地域を対象としているかどうかをチェックしてみましょう。

    海外ビジネスにおいて、自社がどのような面で強みを持っており、逆にどのような面が足りないのかをまず整理して、

    自社のニーズにあった海外営業代行を選ぶというのも一つの手です。

    足りない部分を海外営業代行に任せたり、ある一つの分野を得意とする代行業者に依頼するという手段があります。

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    今回は「海外営業代行活用の基礎知識、相場や選び方まとめ」についてお届けしました。

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    伊藤忠商事出身の貿易のエキスパートが設立したデジタル商社STANDAGEの編集部です。貿易を始める・持続させる上で役立つ知識をお伝えします。