海外ビジネスを成功するために!戦略・事業計画を立てる6つのポイント

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海外でビジネスを成功させるには

 近年、日本での内需の落ち込みと海外市場の爆発的な成長から海外ビジネスを展開する企業が増えています。その中で、成功した企業やうまくいかなかった企業など様々ですが、成功を収める企業はあるポイントを必ず押さえています。今回はそれがどういったものなのかをご紹介します。

1.市場を知る

 海外進出をするうえで市場調査は非常に重要です。どんなに優れたものやサービスでも、求められる市場がなければ、進出は困難です。自分たちがどこの市場で勝負するのかは市場調査がカギを握っています。

 市場動向調査では、政府機関や専門機関の統計データやレポートによるデスクトップ調査が可能です。これにより経済規模や需要予測、市場シェアを調査します。もっとも一般的な情報ですが、東南アジアなどでは統計データがないこともあります。

 日本との親和性をつかむには、日系企業、訪日観応客数などで親日度を図ることができます。進出しようとしているビジネスによって調査項目はさまざまですが、調査内容を国ごと、項目ごとにまとめると比較がしやすくなります。

成功する海外進出には、「市場調査」「顧客理解」「宗教・文化対応」など、現地の特性に即した戦略的リサーチが不可欠です。

2.顧客を知る

 ビジネスを成功させるには、顧客を知ることが必要ですが、どのような場所で売れるのか、どんなユーザーが買うのか、その購買意欲や購入要因などを知ることが重要です。オンライン上でのWEB調査を用いて、顧客リストを作成することで、顧客への適切なアプローチがしやすくなります。

また、現地調査では、現地の商工会議所を活用することで、有意義に情報収集することができます。

潜在顧客となりうる販売店の紹介を受けられるケースもあります。

3.宗教・文化について知る

 日本では比較的意識することが少ないですが、世界には様々な宗教が混在しています。食品や衣服など、各国の文化に基づいた既製品についても確認しておくことが必要です。

 例えば、イスラム教徒の多い中東地域では、イスラム教の理解が重要です。食品においては、豚やアルコールを含む食品や調味料を口にすることが禁止されているため、食品に関しては、ハラールの認証を受ける必要があります。

4.外資規制について確認する

 自国の事業を守るため、東南アジア等では、外資規制を設けている国が多くあります。国によっては、土地を取得できない場合もあり、現地での会社設立に支障をきたす場合もあります。自社の業種については、現地の情報を網羅していく必要があります。

現地で行うビジネスの許認可も同様で、事前に調査し、必要に応じてライセンスを取得することが必要となります。

外資規制やライセンス取得、競合状況、信頼できるパートナーの不在など、見落としがちなリスクを軽視すると、事業の進行に重大な支障が生じます。

5.競合企業を確認する

 マーケットがあり海外に進出しようとしても、地元企業による独占状態であっては介入の余地がありません。マーケットに進出する余地があるのか、競合の数や人気商品、サービスについて調査する必要があります。

 競合の売れ筋や特徴を分析することで傾向をつかみ、競合との差別化を図ることができ、自社商品の研究にも生かすことができます。

6.パートナー企業、人材の確保

 海外展開では、パートナー企業や人材確保も重要になってきます。ウェブサイトや民間のコンサル企業からの仲介や展示会、登録マッチングサイトの経由も可能性として挙げられます。

 サポート企業の選定は非常に重要な作業です。
対象の企業をリストアップし、候補先の条件を設定後、条件に合う企業を絞り込み、面談していく形になります。

海外ビジネスで成功させるポイントまとめ

 海外展開し、ビジネスを成功させるために必要なポイントをいくつか紹介してきました。限られたリソースの中で海外ビジネスを成功させるには、多岐にわたって情報取集する必要があります。効果的な調査を行うために、以上6つのポイントを抑え、データ分析に生かしていきましょう。

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