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中古農機具は海外での需要あり!
日本の中古農機は世界中で大人気です。タイやベトナムといったアジア圏はもちろんEUなどのヨーロッパ地域にも輸出されており、日本の農機が海を超えて活躍しています。EUでは農地が狭いため、日本の狭い農地向けに作られた農機が適しています。逆にアジア圏では大規模の農地では人の力のみで農業をするのは困難なため日本製農機の需要が年々高まりを見せています。
中古農機具の輸出の流れ
農機具は分秋して湯っ出されるため故障していても輸出することができます。故障していても一部の部品を交換、メンテナンスをするだけで正常に動作することがよくあります。なので、故障した農機具を国内でメンテナンスをして海外に輸出することがメジャーなパターンとなっています。
①バイヤー探しと商談
中古農機を買い取った専門業者は、輸出先を探し商談を行います。主に、インターネットからバイヤーを探す方法や、直接、同業者や海外のバイヤーとの取引を行うこともあります。そこから整備士や技術士を紹介してもらうといったこともあります。
②バイヤー側での輸入手続き
バイヤーとの商談が成立した後、バイヤー側で輸入手続きを行ってもらいます。国ごとに規制が定められているため確認が必要です。農機具は穀物の種を運んでしまうため食品関連の規制に違反してしまう可能性もあるので、そちらも要確認です。

③港まで農機具を運搬する
バイヤーの輸入手続きが完了したら、ようやく輸出の準備に入ります。中古農機は船舶での運搬になります。主に関東圏は横浜港、関西圏は神戸港に農機を運搬し、輸出されます。
④輸出
船で輸出する際には、まず農機具をコンテナに積み込みます。その農機具が詰め込まれたコンテナを船積みし、海外へ運ばれていくことになります。こういった様々な段階を経て日本の農機具が海外で活躍することになります。
日本の中古農機具は、アジア諸国やEUで高い需要があり、特に日本製のコンパクトな設計が狭小農地で重宝されています。輸出の流れとしては、故障していても整備して商談→港へ輸送(横浜・神戸)→コンテナ出荷し、現地で修理・部品再利用が一般的な活用法です。
輸出された農機具はどう使われるのか
海外に到着したら、海外の業者が輸入された農機具を分解し、それらの部品を他の農機具に用いたり、お互いの部品を合わせて新たに自作の農機具を制作したりします。安く農機を仕入れるための工夫が施されています。修理や整備を行うことで、現地の農家にとって使いやすく修理したり、他の機能を追加したりします。日本では農地でしか使われませんが、海外ではサンタのそりや海での網引きなど全く想像もしないような用途で使われることもあります。

まとめ
日本製の中古農機具は、アジアやEUをはじめ世界中で高い需要を集めています。特に日本製のコンパクト設計機は狭小農地に適しており人気です。輸出の流れとしては、まず故障していても整備を施して商談を行い、その後、横浜・神戸などの港まで運び、コンテナに積み込まれて出荷されます。
到着後は、現地で分解・再組立てや部品交換により再活用され、農作業だけでなく、異なる用途にも使われることがあります。こうした魅力あるビジネスにはリスク管理も欠かせませんので、実務に取りかかる前には、一度専門家に相談することをおすすめします。